大学一年初バイトでいじめられた話

大学生になり一ヶ月経った頃、新宿のイタリアンレストランでアルバイトを始めた。

高校二年生の時、年末年始の郵便局バイトをしたことがあったがちゃんとバイトをするのは初めてだった。

四月末に面接を受け、ゴールデンウィークが初出勤だった。記憶によると四連勤で１５時から２３時３０分までだと思う。初出勤の日ワクワクしながら向かった。僕と入れ替わりで上がった関西弁の先輩が非常にいい人だった。初日はピザ場を任された。人手不足らしく、研修などは全くなく、実戦で覚えるということだった。

社員の方が教えてくださるのだが、すべていきなり覚えられないと思ったのでメモの許可を取ろうとしたが、「見て覚えろ」と言われたのでなんとか覚えようとした。しかし、すべて覚えることができなかった。そして恐る恐る聞きに行ったところ「なんでメモ取らねえんだ！！」と怒鳴られた。反論しようとしたが、怖くてできなかった。帰宅後泣いた。

二日目も同様にメモで怒鳴られた。頑張って作ったピザも汚ねえと言われ捨てられた。休憩中の賄いも僕だけもらえなかった。他のバイトどもはみんな社員の腰巾着だ。社員がいる時は俺に見向きもしないくせに、いなくなった途端「大丈夫？」と声をかけてくる。偽善者だ。至福の時間はゴミ捨てだけだ。唯一一人になれる時間だった。その間一人泣くというのがルーティーンだ。

三日目も初日二日目同様だ。僕はいじめられていたことを誰にも言っていなかったが、とうとう母に打ち明け、辞めることになった。

こうして初バイトは三日に終わった。